外国人もビビった。東京近郊に実在する、巨大な地下神殿に潜入取材

2017.09.27
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「首都圏の地下に人知れず巨大な地下神殿が存在する…」。こんな話は聞いたことはありませんか?都市伝説だとお思いのあなた!実は、本当に首都圏の地下には巨大な地下神殿が存在するんです。その名も「首都圏外郭放水路」。埼玉県春日部市にある首都圏の洪水対策施設です。事前に予約すれば誰でも内部を見学できるそうですが、今、訪日外国人旅行客のあいだでも話題で、見学ツアーに参加する人が急増中だそうです。

 

まさに地下神殿が。誰でも見学できる「首都圏外郭放水路」

龍Q館へ

東京近郊に「地下神殿」と呼ばれている場所がある!?
かつて、そんなウワサを聞いたことがありましたが、都市伝説だとアッサリ聞き流していました。しかし9月初旬、ついにその「地下神殿」をこの目で見る日がやってきたのです。

場所は埼玉県春日部市にある、国土交通省の首都圏外郭放水路の施設。この放水路は、洪水対策用に作られたもの。 洪水から街を守るために中川、倉持川をはじめとするいくつかの川からあふれそうになった水をここにいったん取り込んで江戸川へ流すことを目的に、13年かけて整備された世界最大級の地下放水路なのです。事前に予約すれば、見学会ではその役割や機能、水を取り込む調圧水槽を見学することが可能です。(参加条件はサイトをご確認ください)当日は15時スタートの回に参加するため、庄和排水機場に隣接するミュージアム「龍Q館」2階へ。

ウルトラマンシリーズのシーンでも利用された操作室

フロアに足を踏み入れると飛び込んできたのは、こちらの操作室。
「ムム、なんだか司令室ぽくてカッコイイ〜!宇宙ものや戦闘もののドラマのロケにいいかも!」と思っていたら、実際にウルトラマンシリーズに登場する「チーム EYES」の司令室として使われたそう。

「龍Q館」1階で首都圏外郭放水路のメカニズムを解説

 

受付を終えると1階に移動し、見学会スタート。 首都圏外郭放水路のメカニズムについて説明していただきました。

広い空間が広がる放水路のトンネル。見学はできないようになっています【画像クレジット:国土交通省 江戸川河川事務所】

説明の中で、とくに印象に残ったのは、この放水路のトンネル。地下約50m、内径約10m、全長約6.3kmもの「地下の川」であるトンネルは最大で毎秒200㎥の洪水を流すことが可能です。

 

こちらも見学できないが、写真からも迫力が伝わってくる【画像クレジット:国土交通省 江戸川河川事務所】

そして地下トンネルにつながっている5つの立坑も。
立坑は5つの河川や水路からの洪水を取り込み、トンネルに送る機能をもっています。 深さ約70m、内径約30mもある円筒状の立坑には、スペースシャトルや自由の女神がすっぽりと入るというから、いかに大きなものであるかがわかりますね。
(※写真の「放水路のトンネル」と「立坑」は見学できません)

 

いよいよ地下神殿へ

龍Q館を出て調圧水槽見学へ

放水路のメカニズムの説明が終わると屋外へ。目を潤すようなエバーグリーンな芝生を横目に見ながらたどり着いたのは一見すると…

この芝生を管理・清掃するための用具室!?

ここが地下神殿への入り口

ではありませんよ〜。 意外ですが、ここがアノ地下神殿への入り口なのです。

さて、この入り口に一歩足を踏み入れると有酸素運動が待っていますよ。 というのもここから約22mの地下へ行くため、116段の階段(ビル6階分!)を下りなければならないのです。116段の上り下りなんて普段の生活に滅多にないこと。 覚悟して下りていきましたが、意外にも足取り軽く…(と若さアピール!?)

そしてたどり着いた先がこちら。 ウワサの地下神殿こと「調圧水槽」!

地下神殿のよう【画像クレジット:国土交通省 江戸川河川事務所】

地下神殿のよう【画像クレジット:国土交通省 江戸川河川事務所】

調圧水槽では写真撮影もOK

 

もう、圧巻すぎて言葉を失いました。 ちなみに調圧水槽の中は長さ177m、幅78m、高さ18m、ギリシャやローマに存在する神殿を彷彿とさせる巨大柱は長さ7m、幅約2m、高さ18mで、その数59本。

上からみると、こんなに人が小さく見える! 【画像クレジット:国土交通省 江戸川河川事務所】

 

説明を聞いた後は、約10分間、エリアは限られているものの調圧水槽を見て回れます。しかし、先ほど見た芝生の下にこんな空間が広がっていたとは…。調圧水槽の役目は河川から取り込んだ水をポンプへ送ること。 これまでに100数回、水を取り込んできました。 稼働は平均すると年に7回程度だそうです。

インスタ映えしそうな、地下に眠る神殿

ここが日本? 神秘的な雰囲気が漂う 【画像クレジット:国土交通省 江戸川河川事務所】

これまでで一番多く水を取り込んだのは、平成27年9月に発生した台風第17号・第18号の時で、約1900万㎥の水(東京ドーム約15杯分)を取り込み、洪水を防ぎました。最近では今年8月15日に約30万㎥の水が取り込まれました。 

 

見学会のハイライトともいえる巨大で神秘的な調圧水槽ですが、ここを一目見るため、今では日本人のみならず、インバウンドの影響もあり、外国人も足を運ぶほど人気のスポットになっているそうです。

「見学者の全体の1割程度が外国人です。たくさんの国々からお越しいただきますが、特に多いのが、台湾、アメリカ、中国、オーストラリアからの方々です」と、国土交通省 江戸川河川事務所 首都圏外郭放水路管理支所で広報を担当する長康行(おさ やすゆき)さんは話します。

地下神殿をぜひこの目で見たいという方はぜひ、見学会に申し込んでください。なお、私が参加した15時〜16時は簡略的にご案内いただける回となります。

予約は、28日前よりHPまたは、電話にて受付ています。 見学会の開催日は、月~金曜日(月曜日は団体のみ)。 このほか土曜日は、月2回の不定期開催あり。詳細は電話でお問い合わせいただくか、HPをご確認ください。 

首都圏外郭放水路
首都圏外郭放水路管理支所 龍Q館
住所:埼玉県春日部市上金崎720
Tel: 048-747-0281(受付は月〜金、9時〜16時30分)
www.ktr.mlit.go.jp/edogawa/gaikaku

御田けいこ
人生の設定は「いつでも、どこでも、食いしん坊バンザイ!」。人に会い、土地を歩き名物にふれ、郷土の味をあじわいつくす、をテーマに今日もどこかを踏みしめ歩いています。広島県生まれ。
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