玉ねぎで島を盛り上げたい。淡路島の「おっタマげ」な活動が話題

2017.12.06

観光客の減少で「どん底」に 

これら玉ねぎによる島おこしの総称が、平野ノラさながらに勢いづく「おっタマげ!淡路島」。2015年5月に発起したプロジェクトなのです。ではいったいなぜここまで「玉ねぎ推し」になったのか? 統轄店長・広報企画課長の宮地勇次さん(33歳)にお話をうかがいました。

株式会社うずのくに南あわじの広報企画課長・宮地勇次さん

 

 

宮地「現在はこうしてたくさんお客さんがお越しいただいていますが、実は108年ほど前は悲惨でした。駐車場に停まる車が1日に10台にも満たない。ゼロの日さえあったんです。お客さんに来てもらいたいあまり、レストランでは淡路島と何のゆかりもない食材を使ったメニューをお出ししたり。どん底でした。『このままでは南あわじへの観光が滅びる』と危機感をおぼえた若手の職員たちが起死回生に挑んだのが、玉ねぎを使った『ご当地バーガー』だったんです」

 

108年前というと、ちょうどリーマンショックのあとで、世界不況に陥った時期。もっとも手痛い影響を受けたのは観光業だといわれ、淡路島も例外ではありませんでした。そこで若手職員たちは2011年、すがる想いで日本最大規模のハンバーガー祭「とっとりバーガーフェスタ 全国ご当地バーガーグランプリ」にチャレンジしたのです。

 

玉ねぎバーガーで希望の光が 

出品したのは「あわじ島オニオンビーフバーガー」。およそ8ミリの厚さに切った玉ねぎのカツと甘辛く煮た島育ちの牛肉をはさんだ、淡路島ならではのハンバーガーです。

 

宮地「玉ねぎをカツ、オニオンスライス、カリカリのオニオンチップ、酸味の効いたオニオンフォンデュ、淡路島産トマトのソースと煮込むなど5種類の調理法で味わってもらえるハンバーガーに仕上げました。これが初出場で第3位を記録。年々改良を重ね、翌2012年は第2位、そして2013年に遂に1位になりました。そうすると、まずお客さんが倍になり、さらに倍になりと、来店が目に見えて増えていったんです。1日平均400個、ゴールデンウイークには12000個も売れました。その状況に私たちは希望の光が差したように思え、『地元の玉ねぎのおいしさで、全国に勝負できるんだ!』と自信がついたんです

 

牛肉ではなく、あえて玉ねぎをメインにおいたハンバーガーでご当地バーガーの日本一に輝いたうずのくに南あわじ。翌2014年には、淡路鶏と地元の牛乳でソースを仕込んだ「あわじ島オニオングラタンバーガー」でいきなり2位につけ、その名を全国に轟かせるようになったのです。

 

ご当地バーガー日本一の栄冠に輝いた「あわじ島オニオンビーフバーガー」(手前) と初出品で2位を獲得した「あわじ島オニオングラタンバーガー」(奥)。ともに税込み648円

ご当地バーガー日本一の栄冠に輝いた「あわじ島オニオンビーフバーガー」(手前) と初出品で2位を獲得した「あわじ島オニオングラタンバーガー」(奥)。ともに税込み648円

 

オニオンビーフバーガーは玉ねぎの「さくり」とした歯ごたえと、熱を通すことでいっそう増した甘みがたまりません。またオニオングラタンバーガーは玉ねぎとミルクの相性のよさを再確認できる、やさしいまろやかさがありました。

 

吉村 智樹
京都在住の放送作家兼フリーライター。街歩きと路上観察をライフワークとし、街で撮ったヘンな看板などを集めた関西版VOW三部作(宝島社)を上梓。新刊は『恐怖電視台』(竹書房)『ジワジワ来る関西』(扶桑社)。テレビは『LIFE夢のカタチ』(朝日放送)『京都浪漫』(KB京都/BS11)『おとなの秘密基地』(テレビ愛知)に参加。まぐまぐにて「まぬけもの中毒」というメールマガジンをほぼ日刊で発行している(購読無料)。

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