なぜ信州人は「ビタちく」と「ホモソーセージ」をこよなく愛するのか?

2017.05.17

「ホモソーセージ」を食べる長野県民

現代信州の基礎知識「Hamidas 1990,1992」(銀河書房)の中で作者は言っている。

”私が保育園にに通っていた頃、弁当のおかずの常連に魚肉ソーセージといのがあった。数あるメーカーの中で「丸善」のソーセージが一番うまくて、子供心にも「ソーセージは丸善に限る」と思ったものである。その後、世の中が豊かになるにつれ、ソーセージもウインナやフランクルトが主流になり、食べる機会もあまりなくなった。ところが、昨今またその脂肪が少ないという点が評価され、けっこう需要があるらしく、あの売れるものしか置かないというセブンイレブンの一角にも堂々と顔を出している。”

またこのHAMIDASの中で、この「丸善」という会社が東京江東区にある魚肉ソーセージ専門のメーカーであること、その製品の出荷先は、圧倒的に長野県が多いということ。

実際にスーパーを覗いてみても、置かれているのはほとんどこのメーカー(丸善)であることが、紹介されている。

鼻タレの子供時代、このソーセージをむいたのをおやつに握らされ、泣いていたのも黙った、なんて述懐する世代も。ともかくこのソーセージは信州人の好みに合うらしく、おやつにおかずに、つまみに非常食に幅広く愛用されている。こういう万能さが、合理性を尊ぶ長野県人の嗜好に合うという説もあるとか。

このソーセージには何故か、きゅうりとマヨネーズが合う。

ハミダスは、丸善ソーセージの究極の食べ方として、

(1)ソーセージに切れ目を入れカラシを塗りこむ

(2)細長く切ったきゅうりを挟む

(3)マヨネーズをかける

と紹介している。

ところで魚肉ソーセージは、昔、ビキニの水爆実験の海洋汚染を契機に出来たとも伝えられるが、インスタントラーメンと並んで、第2次大戦後の日本食品界の発明の二大横綱なんだとも。また、この二つの中には、日本の食品加工技術の粋が凝縮して投入されているといっても過言ではないという。

魚肉ソーセージというのはどうも響きがよくない、いい愛称がほしい。丸善ホモソーセージの品名はフィッシュソーセージとなっているが、フィッシュソーセージといういい方も定着はしていない。もっともホモソーセージだけでも長野県内では通用するが。

こういうその県だけ特に好まれる一般的な食品って他県にもあるだろうか?

 

image by: 読者提供

 

『安曇野(あづみの)通信』

発刊以来10年、みすずかる信濃はアルプスの麓、安曇野を中心に信濃の光と風、懐かしき食べものたち、 野の花、石仏、植物誌、白鳥、温泉、そしてもろもろ考現学などを、ユニークな(?)筆致でお届け。

ジモトのココロ編集部
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